シラミの症状&チェック方法
症状
成虫・幼虫は頭皮から吸血し、吸血されたところに激しい痒みを伴います。
また、頭皮の湿疹も伴います。
チェック方法
シラミの成虫は非常に動きが早く、髪の毛をかき分けて探してもなかなか見つかりません。
ですので、直径0.5ミリほどの白い卵が、シラミがいることの目印となります。卵は髪の毛の根元付近に付着しており、細長い楕円形をしていますので、よく見るとフケとは違うものだということが分かります。
また、シラミの卵とよく見間違われるのが、ヘアキャストです。
ヘアキャストとは、毛包の一部が髪の毛を引っ張った時(髪の毛をゴムで縛る時など)の力によって千切れ、髪の毛の先端に向けてスライドしてきたものです。
短いストローのような筒形になっています。こちらは、手に挟んでみると簡単に動かせます。一方、シラミの卵は、摘まんで引っ張ってもなかなか動きません。
「シラミ」とは
頭ジラミとは、人の頭に寄生する吸血性の虫です。
成虫は全長2~4ミリ程度で、灰白色をしています。また成虫は、非常に俊敏な動きを見せ、その数が少ない場合には発見できないことがあります。
シラミは、主に髪の毛と髪の毛が触れ合った時に、人から人へとうつります。また、10歳以下の子どもによく認められます。
毛ジラミとは成人の陰部につくシラミです。
不潔だから…?
シラミがうつる原因はどこから?
シラミは、髪の毛と髪の毛が触れ合った時にうつります。そのため、身体を接触させたり、顔を近づけ合ったりする子どものあいだでよく流行するのです。またその他、タオル・寝具・ブラシ・帽子の共用などによってもうつります。
「不潔だからうつる」ということはありません。清潔であっても、上記のような条件が揃えば、人から人へとうつります。また、シラミがうつったからといって、頭が汚くなるということもありません。
シラミの治し方
シラミの治療というと、駆除薬(後述:スミスリンシャンプー)を思い浮かべるかもしれません。
しかし、必ずしも駆除薬を使う必要はありません。患者様のご希望に合った方法を選択しましょう。
毎日、しっかり髪の毛を洗う
シラミの成虫・幼虫は、洗髪によって洗い流すことができます。卵は洗髪によって除去できませんが、1週間ほどで孵化して幼虫となるため、1週間~10日ほど、毎日続けてしっかりと洗髪することで、すべてのシラミを除去することが可能です。
お子様の場合には、親御様が洗髪をしてあげてください。
梳き櫛を使って10日間髪をとく
梳き櫛とは、柘植(つげ)の木でつくられた、目の細かい櫛(クシ)のことです。通販などでも購入できます。
10日ほど毎日、梳き櫛を使って髪の毛を根元から丁寧にとくことで、成虫・幼虫・卵を取り除くことができます。ただし、成虫が飛んでまわりの人にうつらないように注意しなければなりません。梳き櫛を使用する際には、首から下と床をビニールで覆ったりするなどの対策が必要です。
タオルやブラシなど共用しない
タオル、ブラシ、寝具、帽子などを共用すると、シラミがうつってしまいます。少なくとも治療期間中は、寄生された人専用のタオルや寝具を用意してください。そして一度使用したなら、タオル、シーツ、枕カバーなどは必ず洗濯します(アイロンをかけるとより確実です)。洗濯できないものについては、ベランダなどでしっかりと払うようにしてください。
これができないと、治療期間が長くなってしまったり、まわりの人へとうつしてしまう可能性が高くなります。
スミスリンシャンプーを使用する
現在、シラミ駆除薬として唯一認められている「スミスリンシャンプー」を使用するという方法です。お風呂の時に髪の毛で泡立てて、その後5分放置して洗い流します。
10日程度継続して使用すれば、すべての成虫・幼虫・卵の除去が可能です。普通のシャンプーを10日間使用する方法と比べると、確実性が高いと言えます。ただし、最近はスミスリンシャンプーが効かないシラミの存在が報告されており、100%駆除できるとは限りません。
なおスミスリンシャンプーは、ドラッグストアや薬局などで購入できます。
上記の方法で駆除できないという場合には、当院にご相談ください。
アタマジラミになった時、
保育園・幼稚園・学校は行っても大丈夫?
集団発生した場合には、その集団内での一斉の検診・駆除が推奨されます。そのため、シラミを発見した場合には、保育園・幼稚園・学校などへと報告するようにしてください。
保健所と連携し、適切な対応がとられるはずです。
集団発生ではない場合、通常は治療が開始されていれば登園・登校は可能です。