ニキビの種類と対策
白ニキビ
ニキビの初期の段階です。毛穴に皮脂が詰まり、肉眼でも白いポツポツが確認できます。コメドとも呼ばれます。
白ニキビの段階で皮膚科の治療を受ければ、比較的短期間で治癒します。また、跡が残るということもほとんどありません。
黒ニキビ
ニキビの初期から中期の段階です。白ニキビの段階で毛穴に詰まっていた皮脂が酸化し、黒っぽい点々として確認できます。
黒ニキビの段階で医療機関で治療できれば、基本的に跡は残りません。
赤ニキビ
ニキビの中期から後期の段階です。毛穴に詰まった皮脂の中でアクネ菌などが増殖し、炎症が起こっており、赤みや腫れが認められます。また、痛みを伴うこともあります。
医療機関で治療を受けないと、ニキビ跡が残ってしまう可能性が高くなります。
ニキビ跡の種類
ニキビ跡は、いくつかの種類に分けられます。ニキビ跡をご自身のケアで治すということは難しく、改善するとしても長い月日がかかります。誤った方法で悪化してしまうこともあるため、必ず、医療機関で治療を受けるようにしましょう。
クレーター・へこみ
ニキビを潰したり、放置してひどく悪化した場合など、炎症が治まってから残りやすいニキビ跡です。
表皮の下にある真皮には、ターンオーバーの機能がないため、ニキビが深かった場合にはクレーターやへこみが生じやすくなります。
クレーターやへこみが生じると、それが気になってさらに皮膚を刺激してしまう、という悪循環に陥ることが多いようです。必ず、医療機関で治療を受けるようにしましょう。
赤み
ニキビが治ったのに、赤みが残ってまだ治っていないように見えるニキビ跡です。炎症後紅斑とも呼ばれます。
ニキビの炎症によって皮膚が薄くなって毛細血管が透けている、組織の修復のために毛細血管が開いてしまうといった理由により、赤みが生じます。
軽度であれば適切なケアによって短期間で消失することもありますが、重度の場合には長く赤みが残ることもあります。
色素沈着
ニキビの炎症は治まったのに、茶色っぽくシミのように残ってしまうニキビ跡です。
ニキビの炎症に過剰に反応してメラニン色素がたくさん作られることで、その色素が沈着してしまうのです。
軽度であれば適切なケアによって短期間で消失することもありますが、重度の場合には色素沈着が長く残ることもあります。
ケロイド(肥厚性瘢痕)・しこり
ニキビが治ってからも、皮膚にデコボコしたしこりのように残ってしまうニキビ跡です。色調は、まわりの皮膚と変わらなかったり、赤く目立ったりとさまざまです。
真皮にまで炎症が進行したニキビの跡としてよく見られます。皮膚が再生する際にコラーゲンが過剰に作られ、しこりが生じるのです。
程度に関わらず、ご自身のケアによる改善はほぼ不可能です。医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
ニキビ跡が残らないようにするには?
ニキビは、ほとんどの方が一度は経験するものです。
ニキビができるという前提に立つと、ニキビ跡を残さないためには「ニキビを重症化させない」ことが大切になります。そしてそのポイントとしては、以下の2つを抑えておく必要があります。
早めに皮膚科を受診する
セルフケアによってニキビの治癒を促進するということは可能ですが、ベストではありません。
皮膚科などの医療機関を受診すれば、ニキビの種類に応じた、適切な治療が受けられます。ニキビ跡が残りにくく、治癒までの期間も短くなります。
「これくらいで受診して大げさだと思わられないかな」と心配する必要はありません。程度に関係なく、どうぞ、お気軽にご相談ください。
ご自宅でのケア方法を改める
ほとんどの方が、ご自宅でも何らかのお肌のケアをされています。
そのケア方法が誤っていると、逆にニキビのリスクを高めたり、ニキビが治りにくかったりといったことが起こります。
お肌のケアは、肌質に合った適切な方法でなくてはなりません。皮膚科を受診すれば、ご自宅でのケア方法に関する指導も受けられます。
ニキビ跡の赤みが治らない…
自力で消す(治す)方法は?
ニキビ跡は、医療機関で治療するのが理想的ですが、患者様ご自身のケア・注意も大切です。
保湿・スキンケア
化粧水、乳液などによる保湿は不可欠です。特に洗顔後、お風呂の後など肌が乾燥するタイミングは、しっかりと保湿を行いましょう。
紫外線対策
日焼け止めクリーム、日傘、帽子、紫外線をカットするウェアなどにより、紫外線対策を行いましょう。
こすらない
摩擦は、皮膚を刺激してニキビ跡を悪化させる原因となります。手や指で触る、タオルで強く擦るといったことはできるだけ避けましょう。
食事の改善
栄養バランスの良い食事を摂りましょう。食事の偏りはニキビの原因となります。また、甘い物、ジュース、脂っこいものは摂り過ぎないようにしましょう。
ビタミン摂取
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどは、ニキビ跡を含めた肌トラブルの改善に役立ちます。食事での摂取が難しい場合には、サプリメントの併用をおすすめします。
ニキビ治療・ニキビ跡の治療
内服薬
メラニン色素の生成を抑制するビタミンC、トラネキサム酸といった内服薬を使用します。
外用薬
アダパレン、過酸化ベンゾイル、アダパレン・過酸化ベンゾイルの配合薬、抗生物質などの外用薬を使用します。アダパレンは毛穴の詰まりに、過酸化ベンゾイルは毛穴の詰まり・アクネ菌に有効です。
抗生物質も、アクネ菌に作用します。
オムニラックス
赤色LED(633nm)、青色LED(415nm)を使い分けて照射できる治療器です。ニキビ跡に対しては、通常は青色LEDを選択します。アクネ菌の殺菌、皮脂の過剰分泌の抑制などの効果が期待できます。
もちろん、ニキビの治療にも使用できます。