水虫

水虫で現れる4つの症状

指の間の皮むけ

水虫の典型的な症状です。皮むけだけが単独で発生することが多くなりますが、白くふやけてめくれたり、赤くただれてめくれるといったこともあります。
特に、薬指と小指の間に好発します。
かゆみは、ある場合もない場合もあります。

小さい水ぶくれ

土踏まず(足の裏のアーチ部分)、側面などに数ミリ程度の小さな水ぶくれが発生します。
水ぶくれはいずれ破裂しますが、治療をしないでいると繰り返し再発します。
しばしば、かゆみを伴います。

皮が分厚くカサカサする

かかとを中心に、足裏の皮膚が厚く、カサカサになります。
寒い季節に悪化しやすく、ひび割れてしまうこともあります。
かゆみはあまり見られません。

爪が分厚く白くなる

水虫の原因は、白癬菌という菌が、角質層に入り込んでしまうことにあります。
白癬が爪に感染すると、爪にも症状が現れ、分厚く白くなります。
ケガをきっかけに爪が白癬に感染するケースがよく見られます。

水虫の原因

水虫の原因水虫は、白癬菌というカビの一種が、足の皮膚の角質層に入り込み、感染・繁殖することで発症します。
白癬菌は高温多湿の環境で盛んに繁殖するため、夏場、あるいは冬場でも蒸れた靴の中では水虫のリスクが高くなります。

水虫の検査・診断方法

問診や視診のみで診断できない場合には、以下のような検査を行います。

直接鏡検KOH法

ピンセットやハサミ、メスなどで、剥がれかけた角質、水ぶくれ、爪、毛などを採取し、苛性カリ(KOH・水酸化カリウム溶液)を滴下した状態で、顕微鏡で観察します。
苛性カリによって組織が溶かされるため、白癬菌がよく観察できます。

培養検査

白癬菌の詳しい種類を特定する場合には、培養検査を行います。
白癬菌には、トリコフィートン・ルブルム(紅色菌)、トリコフィートン・メンタグロフィーティス(毛瘡菌)などがあります。

水虫の治療法

外用薬または内服薬による治療を行うのが基本です。
日本皮膚科学会のガイドラインに従った治療を行います。

外用薬(塗り薬)

外用薬(塗り薬)足や手の水虫には、外用薬を使用します。
ルリコナゾール、ラノコナゾール、ビホナゾール、ケトコナゾール、塩化テルビナフィン、エフィナコナゾールなどがあります。
1日1回、患部に塗ります。軟膏タイプ、クリームタイプ、液体タイプなどがございますので、部位や皮膚の状態に合わせて選択できます。

内服薬(飲み薬)

内服薬(飲み薬)爪の水虫(爪白癬)を合併している場合には、内服薬を使用します。
テルビナフィン、イトラコナゾール、ホスラブコナゾールなどがあります。
テルビナフィンは6カ月、あとの2種は3カ月の内服が必要です。肝臓などの内臓に影響することがあるため、治療期間中は定期的に採血を行います。

よくあるご質問

治りかけの皮は剥いてもいいですか?

無理に皮を剥くと、かぶれや感染の原因となります。
気になるでしょうが、良いことは何もないので、やめておきましょう。

水虫の薬を使ってもよくならないのですが…

薬の選択が正しくない、二次細菌感染を合併している、そもそも水虫ではない、といった可能性が考えられます。
正しく診断し、薬の変更や中止などを検討する必要があります。薬の効果が実感できない、なかなか治らないという場合には、一度当院にご相談ください。

水虫の菌が死ぬ温度は?

白癬菌は、60℃の温度が1秒間続くと死滅します。
そのため、熱湯をかける、火を近づけるといった民間療法が存在しますが、やけどの心配があるため、クリニックとしてはおすすめできません。

水虫に酢をかけると治るって本当?

食酢を同量の水で希釈し、患部に塗布するという民間療法があります。
毎日継続することで、白癬菌の発育に適さないpH状況となり、改善が期待できると言われています。
十分な効果が得られるとは限りませんが、試してみても良いかもしれません。ただ、家族にうつしてしまうことなどを防ぐためにも、お早めに皮膚科を受診されることをおすすめします。

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